おじいちゃん・おばあちゃんと孫をつなぐ「スマート家電」

コロナ禍で帰省が難しくなっている昨今、「オンライン帰省」を検討、あるいは実施したご家庭も多いのではないでしょうか。おじいちゃん、おばあちゃんにとって、孫の顔は元気の源。そこで今回は、遠く離れた家族をつなぐスマート家電についてご紹介します。

世代をつなぐコミュニケーションの新時代

家族同士のビデオ通話は、新型コロナウイルスが流行する前から相応な対応が行われていました。特に片方が海外にいる場合は電話よりもインターネット回線を利用したほうが手軽に連絡することができ、相手の顔が見られることは安心にもつながります。
以前は高齢者がインターネットを利用する上で不便なことや困難なこともありましたが、状況は変わってきています。総務省が毎年発行している情報通信白書によると、2019年における60~69歳のインターネット利用率は実に90.5%。70~79歳で74.2%、80歳以上でも57.5%と半数を超えており、インターネットを使える高齢者はいまや確実に増えています。
さらに今回のコロナ禍でテレワークが増加したことにより、家庭におけるビデオ通話の利用率は急速に高まりました。ICT(情報通信技術)の進歩もあり、遠く離れた人と人を結びつける家電やサービスが生活の中でより重要な役割を担うようになりつつあります。

ネット環境なしで孫の写真や動画が見られるサービスも

オンライン帰省に話を戻すと、一番手軽な方法はやはりSNS等のビデオ通話機能です。すでに所持しているパソコンや携帯電話での通話はもちろん、WiFi環境があるならこの機会に画面の大きなタブレットをご両親にプレゼントするというのもおすすめです。アプリのダウンロードなど事前の準備を行ってから贈ればスムーズに使ってもらうことができます。

スマート家電としてお馴染みのスマートスピーカーにも最近、ビデオ通話ができる画面付きのモデルが出てきました。もともと音声でのやり取りに主軸を置いた製品であるためユーザーインターフェースがシンプルにまとまっていることが多く、高齢者でも使いやすい点が魅力です。使い慣れればテレビに依存しがちな生活に新たな刺激が加わるため、認知症予防といった面でも期待ができます。

受信機能を持つ機器をテレビにつなぐだけで写真や動画を見られるサブスクリプション型のサービスも、ひそかに人気となっています。機器にインターネット回線が内蔵されており、ネット環境がなくてもパソコンや携帯電話のアプリから送られてきたファイルをテレビで見ることができます。「孫の元気な姿を届ける」という点に特化したサービスといえるでしょう。

“見守り用”のスマート家電も続々と登場

帰省は、帰る側にとっても実家の様子を確認できる貴重なタイミング。離れて暮らす親のことは誰もが気になるに思いますが、安否確認のため頻繁に連絡を取ることはやはり負担が大きい―。そういった声にこたえる“見守り用”のスマート家電も出てきています。

その多くに共通するのは、「行動」を検知して知らせてくれる機能です。例えば、人感センサーを搭載したスマートLED電球は通常の照明として機能するだけでなく、人の動きを検知した履歴をアプリ上で確認することができ、さらにリアルタイムでの通知に対応している製品もあります。

他にも、ドアや窓の開閉を検知するスマートセンサーや、より目が離せない状況であればスマートホームカメラなど、年々選択肢は増えてきています。帰省が難しい今のような時期だからこそ、逆にコミュニケーションの取り方をお互いが見つめなおす良い機会といえるかもしれませんね。

スマート家電で「大切な思い出」をたくさん作れる時代に

おじいちゃん・おばあちゃんにとって孫の存在が大きいように、孫にとってもおじいちゃんやおばあちゃんの存在は代えがたいものです。技術の進歩により、なかなか帰省できない状況の中でも「大切な思い出」をたくさん作ることが出来る時代になってきています。一昔前には考えられなかったことが可能になる、そんな技術の進歩が頼もしく思えます。

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