節約意識向上にも一役!消費電力について知ろう

電気製品に貼られたシールなどに、「消費電力」や「定格消費電力」といった用語が記載されているのを見たことはありませんか。これらの用語は、知っておくことで節約意識や事故予防への意識にも役立つ、電気を利用する上で大事な用語。これから詳しく紹介していきますので、この機会にぜひ知って覚えてみてください。

電気の基本用語!消費電力と定格消費電

電気製品を取り扱う中でよく目にすることが多い用語が、「消費電力」と「定格消費電力」。一見似た用語ですが、それぞれ以下のような意味を持っています。

「消費電力」とは?

消費電力は、電気製品を使用する際に消費する電気の量のこと。単位はW(ワット)で表されます。なお、消費電力量は、この消費電力と電気を使った時間の掛け合わせ(消費電力量=消費電力×使用時間)で算出でき、単位はWh(ワットアワー)を使います。電気製品に貼ってあるラベルなどには、この消費電力の目安が記載されています。

「定格消費電力」とは?

消費電力の他にラベルに記載されていることが多い定格消費電力。定格消費電力は、一般的にはその電気製品のすべての機能を安全な範囲で最大限に使用した場合に消費する電気の量のこととされており、消費電力は安全を考慮して、この定格消費電力量を超えないように設定されています。ただし、「定格」の定義は各メーカー、さらには電気製品の使用状態によっても異なります。たとえば、洗濯機の消費電力であれば、洗い方や動作モード、水量や洗濯物の量によっても大きく変わってくるでしょう。そのため、定格消費電力はあくまでも一つの尺度にすぎないことを覚えておきましょう。

これも覚えておきたい、年間消費電力のこと

消費電力や定格電力と一緒に覚えておきたいのが、年間消費電力。これも製品カタログなどに記載されていることが多い用語ですが、一年を通して使用頻度が高く、利用状況によって消費電力が異なる製品(例えば、冷蔵庫やテレビなど)によく記載されているものです。この年間消費電力とは何かというと、その電気製品を実際の使用条件に近い条件の下で1年間に消費する際の電力量のこと。数値は、日本産業規格(JIS規格)の測定基準によって計算されています。実際の消費電力量は、湿度や温度といった環境や使い方や頻度などによって変動するので、あくまでも目安の数値であることを覚えておきましょう。

なお、近年は節電を考慮したさまざまな家電が登場しており、新しい製品ほど節約につながる傾向にあります。経済産業省 資源エネルギー庁が発行した『省エネ性能カタログ 2020年版』によると、テレビ消費電力量(32V型、40V型)は、過去9年間で32V型は約34%、40V型は約46%の省エネが実現されていることが明らかになっています。この結果からも、省エネ性能の優れた製品の誕生によって、年間消費電力量は昔と比べて減ってきていることがわかるでしょう。

消費電力から電気代を計算してみよう

電気代の計算は、kWhを使う。1kW=1000W、Whは1時間あたりの消費電力量のことで、1000Wの消費電力量は1kWh。

電気代の算出の仕方

  1. 電力量(Wh)を算出:消費電力量=消費電力×使用時間
  2. ①で算出したWhをkWhに変換:Wh÷1000=kWh
  3. ②で算出したkWhに家で契約している1kWhあたりの電力量料金を掛ける:
    kWh×1kWhあたりの電力量料金=電気代

算出例

600Wの電子レンジを30分使った場合の電気代を算出。
※1 kWhあたりの電力契約料金を27円とする。
600W(消費電力)×0.5h(時間)÷1000×27円=8.1円

このように算出方法はいたって簡単。見えない電気料金もこのように計算して数字を確認できると、日々の電気代に対する節約意識も高まるのではないでしょうか。

まとめ

暮らしの中で上手に節約したいという人は、まずは使っている家電がどのくらいの電気代になっているのかを調べてみることをおすすめします。費用感を把握して現状を知り、電気代が無駄にかかっている家電の使い方を見直したり、使用時間が長い家電であれば省エネ家電を使うなど、使い分けの工夫をしてみるといいでしょう。

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